介護施設で働く職員の悩みとは?よくある悩みや解決方法を教えます

2025/12/02

介護職は心身の負担が大きく、さまざまな悩みを抱えている方が多くいます。職員間での連携は必須で、安全に業務を遂行しなければなりません。

そんな中、人手不足や人間関係などで悩んでいる方もいるでしょう。

そこで本記事では、介護職によくある悩みと解決方法について解説します。「仕事の負担が大きい」「ストレスを感じている」という方は、ぜひ最後までお読みください。

介護職のよくある悩みとは?

介護士はやりがいもありますが、心身共に負担が多い仕事です。「マイナビ介護職 介護職白書 2024年度版」では、ストレスをほぼ毎日感じている方は

48.1%、週に何度か感じている方は28.3%と述べています。

出典1:介護職白書(マイナビ)

以下は、仕事をする上でストレスを感じている方の割合を表した図です。

 

<仕事をする上でストレスを感じている方の割合>

出典1:介護職白書(マイナビ)

 

また、ストレスの内容は「上司や同僚との人間関係」が59.1%で最も多く、次に「仕事量の多さ」が39.7%、「仕事の内容」が39.0%と続いています。

出典1:介護職白書(マイナビ)

詳細は以下の図をご覧ください。

<ストレスの内容>

出典1:介護職白書(マイナビ)

 

このように、介護職の方は

  • 人間関係
  • 仕事の多さ
  • 仕事内容
  • 給与

など、多くの悩みを抱えています。

 

介護職の人間関係に関する悩みについて解説

介護職は人間関係で悩む方が多くいます。ここでは人間関係の3つの悩みについて解説します。

1.介護職同士の悩み

介護職は幅広い年代の方と連携して業務をこなします。職員間でコミュニケーションを密にとる必要があるため、価値観の合わない方とも協力しながら業務を行わなければなりません。

そのため、場合によってはトラブルに発展したり、理不尽な出来事に遭ったりする場合もあるでしょう。

また、仕事をする上で大切な「介護観」の違いが衝突の原因になるケースもあります。

2.入居者との悩み

施設の入居者や家族との関係で悩む介護職の方も多くいます。「マイナビ介護職 介護職白書2024年度版」では、「患者・入居者や利用者との関係で悩んでいる」と答えた方は22.7%に及びました。

出典1:介護職白書(マイナビ)

「暴言を吐かれる」「自分にだけ態度が違う」「わがままを言われる」など、さまざまな要因で関係性に悩む方が少なくありません。

3.他職種との悩み

介護現場には介護士だけでなく、看護師や理学療法士などといったさまざまな職種の方が勤務しています。専門性を活かしつつ協力し合い、より良いケアを目指さなければなりません。

しかし、立場や価値観の違いから理解し合えず、対立してしまうケースもあります。お互いの立場や考えを理解していないと、良いケアには結びつかないでしょう。

介護職の人間関係に関する悩みを解決する方法

人間関係の悩みを解決するためには、適切に相談する、相手を理解するなどの対応が必要です。解決方法を学んで、人間関係の改善に役立ててください。

1.介護職同士の悩みを解決する方法

職場に相談窓口が設置されていれば、積極的に活用しましょう。「マイナビ介護職 介護職白書2024年度版」では、相談窓口を設置していると回答した事業所はに上ると発表されています。

出典1:介護職白書(マイナビ)

窓口がない職場では、上司や先輩に相談するのをおすすめします。関係が悪化した相手と接触が少なくなるよう、シフト変更などを検討してもらいましょう。

言いづらいかもしれませんが、一歩踏み出すことが改善につながります。1人で抱え込まず、相談してみてください。

 

2.入居者との悩みを解決する方法

入居者の暴言やわがままは、

  • 認知症
  • 不安
  • 体調不良

などから起こる場合が多くあります。

まず、認知症について学び、理解を深めてみましょう。「認知症の人びとの不安」では、ケアする側が認知症に対する知識が不足しており、認知症の方の苦痛が増している場合もあると述べています。

出典2:認知症の人びとの不安―声なき声をキャッチするためには―(日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌)

また、不安や体調不良の際の対応が不明確な場合は1人で判断せず、必ず上司に相談しましょう。

ミーティングの際に、全員で対策を話し合うのもおすすめです。

3.他職種との悩みを解決する方法

さまざまな専門職と関わる介護現場では、日頃からコミュニケーションが重要です。他愛もない会話から始め、積極的に交流しましょう。

その上で、それぞれの専門職がどのようなケアを行っているのか、どんな考えを持っているのかを理解してみてください。共通理解を得ると、関係性も深まるでしょう。

介護職の身体的負担に関する悩みについて解説

介護職は身体的負担が大きい仕事です。ここでは、身体的負担に関する2つの悩みについて解説します。

1.身体介助による腰痛や膝関節痛

介護職は移乗や入浴介助などの身体介助が主な業務であり、身体的負担が大きいといえます。

そのため、腰痛や膝関節痛を発症する方が多いのが実情です。厚生労働省の調査では、社会福祉施設での労災で最も多いのが「腰痛などの動作の反動・無理な動作」で、全体の35%を占めることが判明しました。

出典3:介護施設で増加する腰痛・転倒災害の防止対策について―(厚生労働省)

以下は、労災の発生原因を表したグラフです。

<労災の発生原因(令和3年)>

出典3:介護施設で増加する腰痛・転倒災害の防止対策について―(厚生労働省)

介護現場は身体的負担が大きく、腰痛を訴える職員が多くいます。さらに、転倒事故も34%を占めており、身体介助に伴うリスクが非常に高いことが分かります。

2.不規則な生活で体調が悪くなる

施設勤務の場合は夜勤があり、生活が不規則になります。「労働者健康安全機構」は、交代勤務は以下のような健康被害が起こる可能性があると述べています。

  •  生体リズムへの影響、疲労の蓄積しやすさ
  •  胃腸障害(胃潰瘍、食欲不振など)
  •  循環器系の疾患
  •  女性特有の健康問題
  • 不眠・眠気、メンタルヘルス不調
  • 持病の悪化
  • 一部のがんへの影響(前立腺がん、乳がん)

出典4:交替勤務とその対策~健康と生活への影響と管理のポイント~

したがって、夜間帯の勤務では、健康面においてさまざまな影響が懸念されます。

介護職の身体的負担に関する悩みを解決する方法

「腰痛が治らない」「体調が全然良くならない」という方は、職場に相談し、症状が緩和するまで勤務時間を短縮してもらう、仕事を休職するなどの対策がおすすめです。

他にも、夜勤のないデイサービスなどへ転職し、働き方を変える方法もあります。

また、ケアマネージャーや社会福祉士などの資格を取り、スキルアップを目指すのも一つの方法です。日勤のみでデスクワークが多いため、身体的な負担は軽減されるでしょう。

介護職の精神的負担に関する悩みについて解説

介護士は入居者の安全を守るための知識が必要だったり、人手不足のため業務に追われたりして、精神的に大きな負担を抱えている方が多くいます。ここでは、精神的負担に関する3つの悩みについて解説します。

1.認知症の対応が困難

認知症は、

  • 物事の理解が難しくなる
  • 暴言を吐く
  • 帰宅願望が出る(家に帰りたいと繰り返し言う)

などの症状が特徴です。対応が難しく、介護のプロでもケアに悩む場合があります。

また、厚生労働省の調査によると、2025年時点で認知症の方は約700万人ですが、2042年には850万人以上に増えると予測されています。

出典5:認知症への対応力強化(厚生労働省)

加速する高齢化社会において、認知症の方との関わり方は、さらに重要性を増してくるでしょう。

2.人手不足

介護現場では仕事量が多く、人手不足を感じている職場も少なくありません。「きらケア白書2022」では、47.3%の方が人手が不足している、36.7%の方がやや不足していると回答しています。

出典6:介護士に関するレポート「きらケア介護白書2022」を公開(きらケア)

詳細は以下のグラフをご覧ください。

<介護職員の過不足状況>

出典6:介護士に関するレポート「きらケア介護白書2022」を公開(きらケア)

結果として、多くの現場では人手が足りず、職員1人当たりの仕事量が多くなっていることがわかります。

3.転倒などの事故を防ぐのが難しい

入居者の事故を防ぐのが困難だと悩んでいる職員も多くいます。事故が起きた後に対策を練って実行しても、また起きてしまう場合もあるでしょう。

そして、入居者の事故を「自分のせいだ」「不甲斐ない」などと必要以上に悩んでしまう職員もいます。

入居者の安全確保はもちろんですが、職員の離職を避けるためにも、原因解明と対策をしっかり行うことが重要です。

介護職の精神的負担に関する悩みを解決する方法

認知症の対応や事故を防ぐ対策など、介護職にはさまざまな知識が求められます。少しでも気持ちを軽くするために、精神的負担の解決方法を学んでみてください。

1.認知症の対応が困難な場合の解決方法

認知症の研修などに参加し、認知症の症状や対応を深く理解してみましょう。繰り返しになりますが、「認知症の人びとの不安」では、ケアする側が認知症に対する知識が不足しており、認知症の方の苦痛が増している場合もあると述べています。

出典2:認知症の人びとの不安―声なき声をキャッチするためには―(日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌)

また、「公益財団法人介護労働安定センター」の調査では、自分の能力アップに役立った研修で「認知症の基礎的理解」がと全体で2番目に多い数値だったことが分かりました。

出典7:令和5年度「介護労働実態調査」結果の概要について(公益財団法人介護労働安定センター)

詳細は以下の「自分の能力アップに役立った研修の調査結果」をご覧ください。

< 自分の能力アップに役立った研修と今後受けてみたい研修の調査結果>

出典7:令和5年度「介護労働実態調査」結果の概要について(公益財団法人介護労働安定センター)

「認知症ケアについて」の研修も、37.8%と好評価を得ています。新人の介護士や、認知症の方の対応に自信がない職員は、認知症研修の受講を検討してみてください。

2.人手不足を解決する方法

施設側としては職員へヒアリングやアンケートを行い、業務の課題点を見つける方法がおすすめです。負担がかかってしまっている介護士を見つけて早期に対応すれば、離職対策になります。

また、同じ介護士という立場でも、個々の能力や適性には差があります。一人ひとりの能力に合った育成を行い、業務効率化を図りましょう。

さらに、介護ソフトを導入して記録の負担を減らすのも一つの方法です。時間に余裕が持てればより良いケアにつながり、職場環境の改善につながります。

3.転倒などの事故を防ぐ方法

事故が起きたら、入居者の生活環境を見直してみましょう。転倒の場合は、まず身体状況や室内環境をアセスメントします。

ベッド周辺の環境を整え、杖や歩行器などの福祉用具も本人の状態に合っているか、再確認が必要です。

そして、事故が起きた場合は職員間で原因や解決策を共有し、全員で再発防止に取り組みましょう。

介護職の給与や待遇に関する悩みについて解説

介護職は仕事の負担に比べ、給与が低い、待遇が悪いといわれています。ここでは、給与や待遇に関する2つの悩みについて解説します。

1.給与が低い

介護職で給与に不満を抱いている方は多くいます。「マイナビ介護職 介護職白書2024年度版」では、全体の表されています。

詳細は以下のグラフをご覧ください。

出典1:介護職白書(マイナビ)

<介護職の給与に対する満足度>

出典1:介護職白書(マイナビ)

 

 

以下は、介護職を長く続けるために必要な対策を表したグラフです。介護職を長く続けるためには「給与など待遇面の充実」と答えた方は78.9%という結果がでています。

出典1:介護職白書(マイナビ)

<介護職を長く続けるために必要な対策>

出典1:介護職白書(マイナビ)

このように、介護職の給与の低さは、職員のストレスの増加や離職につながっている大きな要因です。

2.キャリアアップしづらい

給与水準の低さや心身の負担などから、介護職として勤務を続けることを悩んだり、キャリアアップに不安を感じる人も多くいます。経験を積んでも、大幅な給与の増額は難しいでしょう。

管理職などの役職に就けば給与は上がりますが、枠が少ないため、必ず就ける訳ではありません。

 

介護職の給与や待遇に関する悩みを解決する方法

給与アップやスキルアップを目指すなら、資格の取得がおすすめです。主な職種と介護職との給与の比較は以下の通りです。

 

<介護士と介護関連職の平均給与額の比較(月給・常勤)>

※令和6年9月時点

職種 給与
介護職員 338,200円
生活相談員・支援相談員 353,950円
介護支援専門員

(ケアマネージャー)

375,410円

 

出典8:令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)(厚生労働省)

例えば、介護支援専門員の資格を取得すれば、月給は平均で37,210円アップします。また、資格を取ることでより専門性が高まり、業務の幅も広がるのがメリットです。

仕事や家事をしながらの学習は負担も大きいですが、隙間時間を活用したり、家族に協力を依頼したりして、少しずつ進めてみてください。

人手不足を解消するには「こだわりシェフ」がおすすめ

介護職によくある悩みは、以下の4つです。

  • 人間関係
  • 身体的負担
  • 精神的負担
  • 給与・待遇

 

介護職は心身共に負担が大きく、加えて人手不足も深刻な問題となっています。人手不足になると職員1人ひとりの仕事量が増え負担がかかり、離職につながってしまうケースもあります。そのため、業務を効率化して職員の負担を減らすことが重要です。

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