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デイサービスとはどんなところ?利用する目的や介護サービスの内容について
2024/02/22
デイサービスは、在宅で生活している高齢者が日帰りで使節などを利用する介護サービスです。今回は、デイサービスの種類や利用対象者、介護サービスの内容などについてまとめます。
目次
デイサービスとは
デイサービスは通所介護とも呼ばれます。
在宅で生活している高齢者がデイサービスセンターなどの施設に通って、食事や入浴などの生活支援サービスや機能訓練を受けることができます。
デイサービスの目的
デイサービスでは、食事や入浴、排せつなどの生活支援サービスの他、心身機能の維持・向上を目的とした機能訓練や、利用者やスタッフとの会話やかかわりによって社会性を維持したり、孤独感を解消する目的もあります。
また利用者本人だけではなく、在宅介護をしている家族の休息を目的としたレスパイトケアの役割もあります。
厚生労働省では、デイサービスの目的について以下のように定義しています。
「通所介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立間の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。」
デイサービスの職員
厚生労働省で定められている人員基準では、管理者・生活相談員・看護職員・介護職員・機能訓練指導員の配置が必要です。
各職種の人数は、利用者数によって変動することがあります。また各職種の資格要件などは、自治体によって異なる場合があります。
管理者:常勤で1名の配置が必要で、介護や福祉についての知識や経験があれば、資格要件はありません。
生活相談員:社会福祉士・社会福祉主治の有資格者が事業所に1人以上必要です。
看護職員:看護師または准看護師を、利用定員が10名以上の事業所の場合に1人以上の配置が定められています。
利用定員が10名以下の地域密着型通所介護の場合には、看護職員を配置しないことも認められています。
介護職員:デイサービスで働く介護職員に資格要件はありませんが、事業所によっては初任者研修修了などが求められる場合もあります。
また利用者の送迎なども行う場合があるため、運転免許が必要なこともあります。
利用者が15名以下の事業所で1名以上の配置が必要で、利用者が16名以上の場合に必要な介護職員数は「(利用者数-15)/5+1」の式で算出します。
機能訓練指導員:機能訓練指導員として理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職や看護師・准看護師などを、利用定員にかかわらず1名以上配置することが定められています。
利用対象者
デイサービスを利用できるのは、要介護1~5の介護認定を受けた在宅で生活をしている高齢者です。
要支援1・2や介護認定を受けていない65歳以上の高齢者の場合は、介護予防サービスとして介護予防通所介護(デイサービス)を利用できることがあるので、居住地の地域包括支援センターに相談しましょう。
サービス内容
デイサービスでは、できる限り自宅で自立した生活を継続できるように、基本的な生活支援と機能訓練などのサービスを提供します。
体調チェック
デイサービススタッフの送迎で施設に到着すると、手洗いや手指消毒などを行ってから、体温や血圧などのバイタルチェックをします。
スタッフが会話をしながら体調を観察し、いつもと変化がないか確認します。
心身の状態によっては、入浴や機能訓練等の内容を変更し、安全に過ごせるように配慮します。
食事提供
事業所によって食事の内容や提供方法はさまざまで、事業所内の厨房で作った食事を提供する場合や、配食サービスを利用したり、近隣の飲食店から購入する場合もあります。
かむ・飲み込む機能に不安があったり、医師の指示により食事に注意が必要な場合には、事前にスタッフに相談することで、適切な食事に調整できることがあります。
自宅ではあまり食べないような食品や季節感のある食材を食べることができ、他の利用者や職員と和やかな雰囲気で楽しい食事時間を過ごせます。
入浴
ひとりひとりの身体機能や状態に応じて、適切な方法で安全に入浴することができます。
入浴の設備は事業所によって異なり、大きな浴室があったり、機械を使用した入浴設備がある事業所もあります。
入浴によって清潔を保持し心身共にリラックスできるだけではなく、スタッフによって皮膚の状態など全身の健康観察も兼ねています。
排泄
排泄に介助が必要であったり、排泄機能に障害がある場合にも、その人に合った方法で適切な支援を行います。
排泄はプライベートな行為であり、人間の尊厳にもかかわるデリケートな支援です。
また排泄の管理や観察は、健康維持にも重要です。おむつや尿取りパッドなどを利用している場合には必要な分を持参するか、使用した分の支払いが必要となります。
生活機能訓練
生活機能訓練は、生活に必要な動作を維持することが主な目的です。
ハードなトレーニングというよりは簡単な体操や平行棒などを使った歩行訓練、ストレッチやマッサージなどを行いますが、リハビリ専門職などの機能訓練指導員が安全に配慮の上で実施するので安心です。
身体機能だけではなく、パズルやクイズ、ゲームなどを使って、認知機能の維持にも取り組みます。個別に行う機能訓練もありますが、大勢で行うものもあり、励まし合って楽しみながら機能訓練を行うことができます。
口腔ケア
食後の歯みがきや入れ歯の管理だけではなく、食前の口腔体操や嚥下体操等によって、摂食嚥下機能の維持・向上に取り組みます。
事業所によっては歯科医や歯科衛生士と連携を取り、歯科健診や口腔機能のチェックを実施していることもあります。
レクリエーション
事業所ごとにさまざまなレクリエーションが行われています。
絵を描いたり、工作や手芸など手指を使った趣味の活動や、トランプやかるた、ボードゲームの他、職員自作の道具を使ったゲームなど、多様なレクリエーションがあります。
いずれも気分転換や孤独感の解消、機能訓練の目的を含んでいます。また近隣を散歩したり、季節によってはお花見など屋外の行事を行うこともあります。
デイサービスの種類
デイサービスは、事業所の規模によって1日あたりの利用定員が19名以上のデイサービスを基準として、1日あたりの利用定員が18名以下のデイサービスは地域密着型デイサービスと呼びます。
また1日あたりの利用定員がおよそ25名以上の場合に大規模デイサービスと呼ばれます。
大勢でにぎやかであったり、少人数で家庭的であったりと、利用者数によって雰囲気も変わります。さらに事業所の特徴によって、いくつかの種類に分けることができます。
利用者や家族の状態や要望によって適したデイサービスを選ぶことが大切です。
認知症対応型デイサービス
認知症対応型デイサービスは、認知症と診断された利用者に、専門的なケアを提供するデイサービスです。
具体的なサービスの内容は通常のデイサービスと同じですが、管理者やスタッフが認知症の人への対応や支援についての研修を受けており、認知症の理解や介護体制が整っているといえます。
利用できるのは要介護1以上で、医師から認知症の診断を受けた人が対象です。
リハビリ特化型デイサービス
リハビリに特化したデイサービスで、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職が在籍しています。
リハビリ専門職から機能訓練が受けられ、大型のトレーニングマシンなどの設備があることもあります。
リハビリや機能訓練が目的であるため、食事や入浴などの生活支援サービスがない場合や、利用時間も半日など短時間で行うことが多いため、事前に確認が必要です。
お泊りデイサービス
日中のデイサービスを利用後、そのまま宿泊できるサービスです。
デイサービスの事業所が行う宿泊のサービスは介護保険適用外であるため、費用は全額自己負担で、料金は事業所によって異なります。
食事の提供はありますが、その他入浴などのサービスについては事業所によって異なるため、確認が必要です。
デイサービスとはどんなところ?利用する目的やサービスの内容について
デイサービスを利用できるのは基本的に、要介護1~5の介護認定を受けた在宅で生活をしている高齢者です。
生活支援サービスや機能訓練、社会性を維持、孤独感の解消などを目的とする他、在宅介護をしている家族のレスパイトケアの役割もあります。
事業所の規模や特徴もさまざまなので、利用する本人に合った事業所を選ぶことが大切です。